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olive_IMG_1922 (277x273)2012年4月、本土側の牛窓オリーブ園で3年苗を3本購入し、鉢植えで栽培中に2本枯らしその後、敷地を整備し残った1本を定植しました。その後、隔年で5本追加購入し定植。果実を収穫し搾って自家製オリーブオイルを挑戦したいと思います。

オリーブの四季

2019年5月29日 オリーブの花が一斉に咲きました。

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2018年8月25日 アルベキナ

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2019年10月14日 果実の成熟が進んでいます。

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2019年11月4日 オリーブアナアキムシに襲われた形跡を発見。
出かけることが多く、下草の掃除が出来ていなかったのが悔やまれます。

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緊急処置でスミチオンを50倍希釈で穴に注入しました。まだ、木は元気そうなのですが、これからどうなるか様子見です。
olive_20191104_114242 (800x492)2018年10月12日 オリーブオイル手搾り体験
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上澄みの層がオリーブオイルです。もっとたくさん収穫できるようにならないと実用は無理です。

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オリーブのデータ

 

基本情報

原産地

ギリシャを発祥地として地中海沿岸で広く栽培されています。
日本には桃山時代にはオリーブの実とオイルを宣教師が持ち込んだ記録がありますが、私の住む前島の対岸小豆島で1910年頃、初めて栽培に成功しました。現在は、四国全域、瀬戸内海沿岸、東は東北地方まで栽培が広がっています。
明治時代に農商省が栽培指定した香川、三重、鹿児島の3県の中で成功したのは香川県の小豆島だけだったことから瀬戸内海が地中海の気候と似ているからと言われ、今ではこの辺りを「日本のエーゲ海」とアピールしています。しかし、地の利だけではなく小豆島で栽培した技師たちの努力のたまものだったことは、その後広く栽培が広がったことからも判ります。

余談ですが、旧約聖書のノアの箱舟がアララト山に漂着する前にハトがくわえて帰って来たのがオリーブの枝ですから、オリーブの発祥はトルコの東なのかもしれません。

学名

Olea europaea (オレア・エウロパエア)
(英)olive
(別) カンラン(橄欖)

科名 / 属名

シソ目 / モクセイ科 / オリーブ属

名前の由来

発祥地ギリシャのギリシャ語ではエライアと発音します。その後に地中海沿岸を広く占有したローマ帝国のラテン語ではオリバと発音しスペルも「OLIVE」で、ギリシャ語との因果関係は無いように思います。ラテン語の「OLIVE」がその後のヨーロッパに拡がり英語のオリーブ「OLIVE」に繋がったものと思われます。
別名のカンラン(橄欖)は、東南アジア原産のカンラン科の常緑高木でオリーブと見た目や用法が似ていることから、洋橄欖と誤訳されたもの。

品種

オリーブの品種は、1,000種とも1,300種ともいわれています。
我が家では、牛窓オリーブ園で「ミッション」「マンザニロ」「ネバディロ・ブランコ」「アルベキナ」を購入し露地植えで栽培しています。
ミッション:アメリカ原産の品種で、実は青いうちに白い星がたくさんあります。樹形は直立型と言われましたが、我が家では横に広がっているように思います。
マンザニロ:丸い大きな実がつきます。種が小さく果肉が柔らかいので塩漬けに利用されます。
ネバディロ・ブランコ:中型の実がつき熟すとあずき色が鮮やかです。
アルベキナ:中型の丸い実がつきます。

品種は、果実の大きさ、数、樹形の直立型、開樹型、葉の色などで違いを認識できるそうですが、私にはさっぱり無理です。
オリーブオイルの搾油用で優れているのは、油分20%もあるルッカだそうです。

形態

常緑高木

樹高

10~15m

開花時期

5月下旬~6月上旬 3Φ程の小さな白い花を房のように咲かせます。

耐寒性 / 耐暑性

強い / 強い

用途

食用:果実の塩漬け、熟した果実を搾りオリーブオイル。

鑑賞用:庭木、シンボルツリー、公園、鉢植え。

特性

寿命が非常に永く、マルタ島には樹齢3,000年とも4,000ともいわれている世界最古のオリーブの木があるそうです。(ヴォーヴェスのオリーブ(Olive tree of Vouves)

自家不和合性が強いため同一品種の花粉では結実しにくいので他の品種と並べて植えることが多く、品種が無尽蔵に増えたのではないでしょうか。

栽培メモ

ふやし方

種蒔き:オリーブは種から殖やすのは現実的ではありません。発芽率が低いことと雑種同士の掛け合わせでの実生ですから原種還りがあり、同じ品種にはなりません。

挿し木:6月~7月が適期。新梢を10㎝程に切り、十分水揚げさせ、挿し木用の土に挿します。日陰で水を切らさないように管理します。オリーブは、発根より発芽が先です。

栽培環境

日当たりのよい、水はけのよい土壌を好みます。年間平均気温が14~15℃で降水量の少ない地域が適しているようです。夏暑い地方では木の生育が早いですが、休眠期の1月に温かいと花がつきにくく果実がなりづらくなります。

土づくり

露地植えでは、前もって苦土石灰で土壌調整し、堆肥を混和させておきます。水はけの悪い場所では川砂を混ぜこんだり調整をします。
鉢植えでは、鉢底に水はけのため石などを入れ、赤玉小、腐葉土、苦土石灰などを混和します。
オリーブは、弱アルカリ性を好みます。我が家では、冬牡蠣を食べた後の殻を焼いて株元に入れたりしています。
赤玉土に川砂を混ぜ腐葉土、完熟堆肥を2割程度混和して土に混ぜ込みます。

植え付け・植え替え

自家不和合性が強いため、果実を収穫するためには他の品種の苗を近くに植えます。
3月中旬~5月中旬が適期ですが、真冬や真夏でなければ植え付け、植え替え可能です。
鉢植えは、放任すると根詰まりを起こして生育不良の原因になるので3年に1度は植え替えを行います。

水やり

露地植えでは、根付いたら必要ないと思います。ただし、夏日照りが続くようであれば水やりします。
鉢植えでは、土の表面が乾いたら定期的にやります。

施肥

3月、6月、10月施肥します。
葉の先が黄色くなってきたら、微量要素不足なので追肥が必要です。

剪定

2月~3月が適期。樹形を整えるための主枝の剪定はこの時期に行います。不要な枝を取り除き、新梢は花芽がつきくので残すようにして樹全体がレースのように向うが透けて見えるようにして風通りをよくします。

摘果

7月~8月上旬が適期。木への負担と果実の大きさを考えると摘果したほうが良いと思います。1枝に4果程に摘果します。

収穫

9月~12月。果肉が充分成長した緑色の果実は、塩漬けなどの食用に、成熟が進み緑色から紫、黒へ成熟度が上がっていくとオイルの含有量も増えて、オイル用に収穫できます。

病害虫

炭疽病:

カビの一種が原因となっておこる病気で、湿気を好むため6月頃から風通しの悪い茂った木に発生しやすいようです。黒や灰色のカビの斑点が発生し、葉には穴が開き、果実は窪みます。広がってしまうと修復できないので、早期発見することがカギになります。予防法としては、枯れ枝や弱った枝などを剪定し、風通しを良くして元気に育てること。肥料の窒素分を控え、水はけを良くすることも効果的です。

オリーブアナアキゾウムシ:

成虫は、頭が像の鼻のような形をしている15㎜程の虫です。幼虫がオリーブの幹の中に食い込み食い荒らし、枯らしてしまいます。越冬し寿命4年もあるそうです。活動期は3月下旬~11月上旬で産卵時期が4月~10月ととても長いです。
幼虫は木の根元に木くずのような糞をし、5㎜程の小さな穴を開けて潜り込んでいます。その穴に針金などを挿入して捕殺します。
成虫は、木の根元の落ち葉などに潜んでいたりします。

防除はスミチオン乳剤またはアディオン水和剤の希釈液を幹にだけ塗布する樹幹散布を行います。
木の周辺の枯葉を掃除し、雑草を生やさないことで取りつかれないように防ぎます。

ハマキムシ:

茶色で斑の小型我の幼虫です。厄介なのは新芽が出たころ活発に活動し食害することです。葉に穴が空いたり、丸くくっついているとハマキムシが中にいます。捕殺するか、葉先を切り取っておきます。
防除は、デルフィン顆粒水和剤を散布します。