移住前から植えてあった木ですが、実を点けるようになったのは数年前からで、スモモの木と判明したのはそこからです。
スモモ(李)の四季
春
2019年3月27日 開花
今年もたくさんの花を着けました。
夏
2020年7月8日 収穫
油断している間にカラスに発見されてしまいました。完熟を待っている余裕なく、収穫してしまいました。
表面の白い粉のようなものは、ブルームと言って果実を自衛しているのです。
2018年7月2日結実
この夏初めてたくさんの実をつけました。
2018年8月5日新梢伸長
冬
2018年12月12日 剪定
スモモ(李)のデータ
基礎知識
原産地
中国、揚子江上流の原産と言われています。弥生時代に渡来したとする説があります。万葉集などにスモモ(李)詠まれた歌がありそれ以前から日本に在った事がうかがえます。
コーカサス地方原産の種は、ヨーロッパに渡りプルーン(西洋スモモ)と分類され異種なものです。
学名
Prunus salicina(プルーヌス・サリキナ)
(英)japanese plum
(和)スモモ(李、酢桃)
科名 / 属名
バラ目 / バラ科 / スモモ属スモモ種
名前の由来
産毛(うぶげ)の無い桃である意味から「素の桃」、酸っぱいから「酢桃」
「李」は一字でスモモと読みますが、これは会意文字で「木+子」で木の下にたくさんの実をつける植物を表わしているのだそうです。
品種
オオイシワセ(大石早生):
福島県で自然交雑実生から選抜された、現在最も多く生産されている品種。6月下旬に熟す早生品種。果肉が赤い。自家不結実性。
ソルダム:
日本スモモですがアメリカで交配され明治時代に日本に導入された品種で、大石早生に次ぐ生産量があり、食味が良く育てやすいことから普及したものと思われます。7月中旬が熟期。果皮は黄緑色に赤が斑に入る色合いで完熟すると濃い赤色になり、甘みが強くなります。
タイヨウ(太陽):
山梨県で発見された交雑種で大石早生、太陽に次ぐ生産量の品種です。果皮が黒っぽい程濃い赤色で果肉は乳白色で固めのもの。
サンタローザ:
アメリカで日本スモモとアメリカスモモを交雑させて育成された品種です。フルーティな香りが人気で果皮は熟すと鮮やかに赤くなり果肉は黄色い。樹齢が進むと自家結実します。
形態
落葉中低木
樹高
2m~4m
開花時期
3月中旬~4月上旬。桜に似た5枚花弁の白い花を咲かせます。
耐寒性 / 耐暑性
強い / 強い
用途
食用として、生食はもちろん、ジャム、シロップ、果実ソーダー、果実酒、スムージー等いろいろ加工され愛用されています。花は鑑賞用。
特性
スモモは梅同様に、日本の気候に適して栽培しやすい果樹。自家不結実性の品種が多いですが、ビューティやメスレーなどの自家結実する品種もあるので選んで植えると楽しめます。
スモモ(李)の栽培メモ
ふやし方
挿し木:2月中旬~4月上旬、8月が適期。剪定した枝を挿し木にします。成功率はあまり良くなさそうなので多めに挿したいです。
栽培環境
水はけがよく日当たりのよい場所。開花時期に霜にあたると結実しないので注意が必要です。
土づくり
鉢植えの場合、赤玉土小粒7:腐葉土3を混ぜたものなど。土はあまり選ばないが水はけ水持ちの良いことが重要です。露地植えは、大きめに掘り上げた土と腐葉土を混ぜて埋め戻します。
植え付け
3月初旬~中旬、寒冷地であれば11月が適期。最終的な樹形を考えて広い場所を確保します。石灰、有機肥料、牛糞あるいは腐葉土を植え穴に混和して戻して植え付けます。
植え付け後、苗木を50㎝程度に切り詰めておきます。
鉢植えの場合は、根詰まりを防ぎ通気のため2年~3年間隔で植え替えが必要です。
水やり
鉢植えの場合、土が乾いたらそこ穴から流れるくらいみずやりします。露地植えの場合は、植え付け1年は注意して乾燥したら水やりしますが、以降は必要ないと思います。
施肥
わが家では、全く施肥していませんが毎年たくさん実をつけています。
一般的には11月下旬~12月、8月のお礼肥を有機肥料を1㎏程します。
摘果
花が終わった後、実が豆粒大の頃に摘果します。10㎝~15㎝間隔に間引くのが良いとされています。
収穫
9月下旬~12月下。旬実が黄色熟しまだ少し緑色が残っている頃からが収穫時期です。熟したまま放置すると翌年の実のつき方が少なくなります。
剪定
11月中旬~2月中旬、短果枝を残し、徒長枝を間引いたり切り詰めたりします。
6月下旬7月には新梢の摘心、切り詰めを行います。
病害虫
わが家では、無農薬というか放任で健康に生長しています。
ふくろみ病:
落花頃に果実に発症し、幼果は白いさや状の奇形になり5月頃黒褐色に変わり、萎縮して落果します。
モモ縮葉病菌と近い菌が原因で、品種としてはソルダムに多く発生します。胞子が樹皮や枝ショウ、芽に付着して越冬します。
防除は、落葉時期(11月~2月)に石灰硫黄剤を散布して予防します。また、落下した発症果が伝染源となるので除去しておきます。
灰星病:
花弁やがくが褐変する花ぐされ、幼果では小黒点、成熟果実では褐色に軟腐し、進行すると果実全体が灰を塗したようになります。
防除は、木の風通しを良くすること、また、発生した果実、花、葉などを全て除去しておくこと。薬剤としてはトリフミン水和剤を花の後に散布します。
アブラムシ:
花の咲き始めに発生したらモスピラン果粒水和剤を散布します。また、オルトランで予防します。
コスカシバ:
防除は、成虫の発生時期(6月~9月)に殺卵及び食入防止のためトラサイドA乳剤を主管部に散布します。
シンクイムシ類:
幼果期にサムコルフロアブル10を散布します。
カイガラムシ類:
発生を確認したら、すぐにスプラサイド乳剤など有機リン剤を散布する。また、冬季のマシン油散布は、カイガラムシ類防除に加え、他の越冬害虫にも効果がある。