前の住人により植えられたイチジクです。推定樹齢10年放任のため樹高4mにも成長し、上の方の実は採るのも一苦労でした。
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イチジク(無花果)の四季
夏
2019年5月31日 新芽が出てきていました。
2018年8月25日
冬
2018年12月初 剪定
イチジクの両隣には、みかんと甘夏があり狭い間隔で植わっています。ほったらかしのイチジクは野風増に伸び、樹勢のあまり両隣の柑橘を痛めつけて枝を枯らさせているので、強剪定しました。
おそらくカミキリ虫の幼虫が、幹に潜り込んでいるものだと思われる穴が、数か所ありました。すでに成虫になり空だと思いますが。
殺虫剤は、スミチオン乳剤を原液で穴にたっぷりと注入しました。
漏れないように木工ボンドで封をしました。
イチジク(無花果)のデータ
基本知識
原産地
アラビア南部 日本へは江戸時代に入って来た。
学名
Ficus carica (フィークス・カリカ)
(英)Fig
(中)映日果(インリークオ)
科名 / 属名
クワ科 / イチジク属
名前の由来
一日に一果ずつ熟すことから「一熟」が訛った説。中国から伝わった時の「映日果」の唐音読み「エイジツカ」の転訛の説。無花果の字は、花を咲かさず実をつけるように見えることに由来する中国での命名、イチジクの熟字訓を日本で当てた。
形態
落葉低木/高木
樹高
2m~5m
開花時期
果実に見えるが花。6月下旬~8月上旬(夏果)、8月中旬~10月中旬(秋果)
耐寒性 / 耐暑性
やや弱い / 強い
用途 / 特性
食用:生食はもちろん乾燥イチジクやジャムなど、薬用:果実を乾燥させた無花果(ムカカ)という生薬として便秘の緩下材、滋養、のどの痛み、痔の効能。葉は無花果葉(ムカカヨウ)として冷え性、肌荒れ、痔の止血、腰痛、神経痛に効能があるとされている。祖母から教わった『乳液を付けるとイボが取れる』は真実。 / 果実に見えるのは花の集まりで日本のイチジクは授粉なく結実する単為結果という性質。
栽培メモ
ふやし方
さし木で増やします。
栽培環境
日当たりのよい場所
土づくり
水はけ、水もちの良さが大切。赤玉土小7:腐葉土3など。適正酸度:中性~弱アルカリ性
植え付け・植え替え
11月~1月 鉢植えの植え替えは11月~3月が適期
水やり
露地植えでも真夏の日照りが続くときは、水やりが必要。
前島は、8月ほとんど雨が降らない。
施肥
11月~1月の植え付け時の元肥、6月、8月、9月に追肥。いずれも化成(果樹専用8-14-8)+有機肥料を施す。鉢植えは、化成肥料を少なめに。我が家では、寒肥に鶏糞を2年に1度程度。
整枝・剪定
休眠期の12月~2月が適期です。
萌芽期の4月中旬、余分な芽かきして伸ばす芽を残します。
5月中旬以降伸びる新梢は摘芯し、二度伸びする場合は芽かきします。
落ち葉処理
11月上旬落葉期、落ち葉はきれいに搔き集めて処理し、翌年の病害虫の発生温床にならないようにする。
病害虫・防除
放任でカミキリムシに侵入されたので年間の防除カレンダーを作りました。
3月下旬・発芽前
カイガラムシ、ハダニ類、越冬害虫│石灰硫黄合剤 希釈7倍 散布。
ナメクジ│気温上昇とともに発生する。石垣、コンクリートは特に注意。 マイキラーを周辺土壌に散布。
5月下旬・展葉期
疫病、そうか病│Zボルドー水和剤 希釈1000倍 or アミスター10F 希釈1000倍 散布。
アザミウマ│周辺の草刈り、アディオン乳剤 2000倍 散布。
6月上旬・根部伸長期
ネコブセンチュウ│ネマトリンエース粒剤
6月中旬・着実始め、幼果肥大期
アザミウマ、アブラムシ│アディオン水溶剤 希釈2000倍 散布
7月上旬・果実肥大期
アイノキクイムシ、カミキリムシ│ガットサイドsを原液で株元から主幹、主枝に塗布。
7月下旬・果実肥大期
アザミウマ、キボシカミキリ│モスピラン水溶剤 希釈2000倍 散布。
ハダニ、イチジクモンサビダニ│ダニトロンフロアブル 希釈1000倍 散布。
小まめに見回りし、カミキリ成虫を見つけたら捕殺する。
8月上旬・収穫前
疫病、さび病│アミスター10フロアブル 希釈1000倍 散布。
カミキリの幼虫の食入穴を見つけたら、針金などを挿入して捕殺する。