沈丁花は、早春の色気のない庭に花を咲かせうっとりするような良い香りを漂わせてくれます。挿し木で容易に増やせるのですが、枯れやすいもろさがあります。
ジンチョウゲ(沈丁花)の四季
夏
2019年5月18日昨年知り合いのお宅の庭から沈丁花の白を、挿し木に枝を切らせて頂いたものが、根付いて大きくなってきたので定植しました。
2018年8月25日 沈丁花(赤)
冬
2020年2月24日 沈丁花の白。挿し木からの露地植え後初めて、春を告げるように花を点けてくれました。
赤も咲いてくれました。
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___ 過去の記事 ______
2018年12月 葉が黄色く変色し元気がなくなっています。虫の入った穴も見つからないので、地下で線虫か、病気に侵されているのかと思われます。
2019年2月 液肥や殺菌剤などいろいろと試してみましたが、もはや手遅れで枯れてしまいました。
孫木となる挿し木で繋いだ木が、今年花をつけました。
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ジンチョウゲ(沈丁花)のデータ
基本情報
原産地 :日本の関東以西に自生。朝鮮半島南部、台湾、中国、フィリピン、マレイシアに分布。
原産地
中国南部 日本へは室町時代に渡来。
学名
Daphne Odara (ダプネー・オドーラ Daphne=女神ダフネ、odora=芳香)
(別)輪丁花。チンチョウゲ (中)瑞香
科名 / 属名
ジンチョウゲ科 / ジンチョウゲ属
名前の由来
香木の沈香のような良い匂いと丁子((英)クローブ)に似た十字型の花をつける木ということから。
形態
常緑低木
樹高
1m~1.5m
開花時期
2月下旬~4月中旬
耐寒性 / 耐暑性
普通 / 普通
用途
鑑賞 :庭木用
特性
早春に香りの強い花を咲かせる、花びらに見えるのは実はがく、枝先は細く樹形が丸くまとまる、雌雄異株、 日本では雌木は殆ど流通していない。寿命が20年~30年と短い花木。
栽培方法メモ
ふやし方
種の取れる雌木が流通していないので、挿し木でふやします。
栽培環境
寒風、西日の当たらない半日陰~日向、有機質で弱酸性の水はけ水もちのよい土壌。移植に弱く、根を傷つけると枯れることがあります。また、排水不良や過乾燥に弱いので活着しても要注意です。
土づくり
鉢植えでは中玉の赤玉土に腐葉土を混入。
植え付け
3月中旬~4月が適期。鉢植えは、根が弱いので移植時に枯れやすいので不向き。
水やり
定植後と夏の日照りで土が乾いたらたっぷりと灌水。
施肥
特に必要はないが、花後の4月中旬と9月に緩効性化成肥料で株の成長を、1月~2月に寒肥として有機肥料で花の時期に株が弱るのを防ぐ。
剪定
4月~5月が適期。剪定しなくても樹形は自然に丸く整う。枝が込み合ってきて風通しが悪くなったら、花後すぐの時期に枝の間引き剪定を行う。太い枝を切ると枯れることがあるので癒合剤を塗布する。6月~7月に花芽が作られるので夏以降剪定すると翌年花がつかない。
挿し木
7月が適期。剪定した枝で行う。鹿沼土の小粒で2号ポットなどに枝を斜めに切り刺し、2~3か月は水を切らさないよう発根を促す。
病害虫
白紋羽病は、樹木に発生する病気で、小枝や樹皮などを栄養にして繁殖します。根に菌が付くと、褐変し葉が黄化したり縮れたりして枯れる。 治療ができない病気なので、発病したときは植物の根っこごと土から抜き取り、焼却処分し、 周囲への感染を防ぐため土壌消毒が必要。防除は、植え付け前に土壌処理剤NCSを使用し土壌消毒を行う。
モザイク病は、アブラムシの媒介や、剪定ばさみなどでウィルス感染し、葉に黄色いすじ状の斑が入ったり、淡緑色のモザイク症状が現れたりする。接ぎ木や挿し木でも伝染。
大きな被害を与える害虫はないが、ウィルス病を媒介するアブラムシ、ハマキムシが発生した場合は、スミチオン乳剤等で防除する。