前の住人が栽培(放任?)していたエノキ(榎)。芝生の真ん中に鳥が種を運んで芽吹いたものを貴重に思い育てたのだろうと想いをはせ、引き継ぎました。夏は大きな日陰を作り涼むことができます。
ここ瀬戸内海の離島前島では、エノキは、極わずかに自生しています。
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エノキ(榎)の四季
夏
2019年5月末 初夏、若葉が萌るころ。
秋
2018年11月20日 剪定
今年伸びた新梢を切り戻しました。
2018年11月
冬
2020年1月
昨年秋に強剪定しています。
エノキ(榎)データ
基本情報
原産地
東アジア(朝鮮半島、台湾、中国など)に広く分布、日本は北海道以外に自生しています。
学名
Celtis sinensis(セルティス・シネンシス)
(英)Chinese Hackberry
(別)エノミ(榎の実)、エノミノキ、ヨノキ、アブラギリ ソバノキ
(中)朴樹
科名 / 属名
ニレ科 / エノキ属
品種
エゾエノキ(蝦夷榎):日本全国に分布。実が黒く葉柄が長い。
シダレエノキ:変わり種で枝が下垂する。
形態
落葉高木
樹高
10m~20m
名前の由来
「榎」の漢字は夏に日陰を作る木を示す和製漢字。エノキは材が堅いので農具の柄に使われたことから”柄の木”といわれた説、乾かさなくてもよく燃えたことから「燃えの木」から転訛した説、枝がたくさん出ることから「枝の木」から転訛した説、実を鳥が食べることから「餌の木」、江戸時代(それよい古い時代かもしれない)に街道整備の並木の松や杉以外に一里塚には「余の木を植えよ」と時の権力者の命令でエノキを植えた説(事実五街道の一里塚にはエノキが多く植わっているそうです)、嘉樹(ヨノキ)めでたい木の意味からエノキに転訛した説、などなど、たくさん説があり古来からいろいろな場面で人とかかわって来た樹木であると感じます。
開花時期
4月~5月
耐寒性 / 耐暑性
やや強い / 強い
用途
神社仏閣の御神木、公園の緑陰樹、庭木、盆栽、家具、器具、薪炭材など。葉や実を食用に用いたこともあったそうです。
特性
雌雄同株・常緑性,生け垣向き,日陰でも育つ,耐寒性がある。春新葉と共に淡黄色の小さな花をつけ、実は赤褐色に熟すと甘い。葉は互生し国蝶オオムラサキ、ゴマダラ蝶の幼虫の食餌木となっています。材は硬いがねじれが生じやすいので乾燥させて加工するそうです。湿潤な土地を好み海辺や川べりに自生することが多い。
栽培メモ ポイント:枝が横に張るのでスペース確保
狭い庭で栽培するのは困難。
ふやし方
種蒔き:熟した種を収穫し、果肉を取り除き直ぐ播きます。直ぐ播けない場合は乾燥しないよう保し、3月に播きます。(乾燥すると発芽率が極端に落ちる)
接ぎ木
栽培環境
日当たりから、ある程度日陰でも育ちます。湿潤な土地を好むが乾燥にも強い。
土づくり
どんな土でも育つようです。
植え付け
12月、2月~3月上旬が適期。
水やり
根付いていれば、特に必要ありません。
施肥
2月に寒肥として有機肥料を少し与える程度。
剪定
12月~3月が適期。間引き剪定を主に行います。切り戻しは、反発の成長が早く樹形が不自然になりやすいので注意が必要(年2回伸びた枝を切り戻す等)
病害虫
うどんこ病
環紋葉枯病:防除は、トップジン水和剤を2000倍で散布。