離島暮らしで見えてきたこと(3)お金はあまり掛からないは嘘?!
離島は、あまりお金を使わなくても暮らせるという記事を見かけますが、どう思いますか?
都会に暮らしていた頃、田舎暮らし、離島暮らしの記事を読み漁って、シミュレーションを重ねたうえで移住したのですが、予想とはかなり違った現実がありました。
自給自足の生活は理想
海は目の前なので、魚を釣ったり貝や海藻を採ったり、畑で野菜を作ったりは、理想であって現実は簡単ではありません。
私も妻も釣り好きなので、毎日釣り三昧なんて甘い夢を見ていましたが、いざ移住してみるとなかなか釣りに出かけられないうえ、賄えるほどの魚は滅多に釣れません。岩場の貝も海藻も食べられるのかどうか分かりません。
庭の畑での野菜作りは楽しいものですが、肥料・農薬や道具等々出費もかさみ、費用を考えると買ってきた方が安いのです。
ガス代は割高
離島は、プロパンガスです。フェリーで交換に来てくれるので当然のことながら割高です。
通信費
今の世の中、場所を選ばずネットで仕事ができる・・。離島は別です。
島へはメタル回線のみでADSLさえ性能が出せず使い物にならないのです。
幸い絶景のためか電波は良く届きますでの、4G回線+屋内Wihiでかくかくとたどたどしい画面でインターネットを使います。
無料Wihiはないので、携帯電話会社に払う通信費は都会の3倍くらいは掛かっています。
分不相応に広い庭の維持費
広い庭付き別荘ですが、離島ゆえの破格値に飛びついて購入したのです。都会では、庭付き一戸建ては夢でした。
もし都会で庭付きの家を持てても、楠、銀杏や桜といった大樹高木を植えることは不可能でしょう。離島なら叶うのです。ただし、庭の維持には大変な労力と費用が掛かるのです。
時節ごとの病害虫の予防、施肥、剪定、草刈りと農薬、肥料、道具の出費は大きいです。
地方税・国民健康保険が高い
人口の少ない自治体は、必然的に地方税も国民健康保険も割高です。都会暮らしでは、気にもならなかった税金ですが、この割高がボディブローのように効いてきます。
外食は価格は都会並み
島には、飲食店はありません。
たまには外食をしたいものとフェリーで渡り出かけるのですが、近くにこれといった飲食店がありません。遠くまで車で出かけてたどり着いても、美味しいものがなかなか食べられることはなく値段だけは都会並みなのです。
田舎ならではの珍しい食材とか、新鮮なものが安くなんて、現実にはありません。
ただし、風景を見ながらの食事は何者にも代えがたい贅沢だと思います。
旅行
たまには旅行に、または義父の住む東京へと出かけるのですが、フェリーの始発(6時20分)と最終便(21時10分)*がネックとなり往路復路とも余分の宿泊を計画することになります。
*前島フェリーの時刻表は「前島の基本情報」でご確認ください。
まとめ
都会暮らしが骨の髄まで染みついたうえ、田舎暮らしに順応できない私たちには、都会の何倍もお金の掛かるのが離島の生活です。